【MEIHAKU】山下 翔大

AIテクノロジーコース(前・末)

AIシステム開発学科 前期期末発表

施設迷子をなくす、次世代の施設案内プラットフォーム

MEIHAKUは、広大な複合施設や駅・空港などで発生する「施設内での迷子」問題を解決し、利用者と施設管理者の双方に新しい体験を提供する施設案内プラットフォームです。

スマホ1つで簡単測量。専門機材不要で直感的な施設ナビを実現。

開発者

  • 山下 翔大(神戸電子専門学校 AIシステム開発学科)

前回の発表ではスライド41ページに及ぶ独自のプレゼンを展開。今回はそのイメージを一新し、「誰かの役に立ち、実際に使ってもらえるプロダクト」をテーマに掲げ、社会課題の解決を目指した実用的なアプリ開発を行いました。

企画

課題

  • 「目的地に着いてからの迷子」という未解決問題屋外ではGoogle Maps等の普及により道に迷うことが劇的に減りましたが、巨大な駅や商業施設などの「屋内」においては現在も深刻な課題です。日本経済新聞の調査によると大阪駅で迷ったことがある人は67%、乗りものニュースの調査では新宿駅で迷った経験がある人が51.4%に達しており、およそ2人に1人が屋内施設で迷子になっています。
  • 施設側の膨大な運営・維持コスト負担利用者に「使いにくい」と思われることは、顧客満足度の低下やリピート率の減少、ひいては店舗の売上減少や機会損失に直結します。そのため施設側は案内板やチラシ、Webサイト等を設置・維持していますが、これらには多額の維持費がかかる上、テナントが入れ替わるたびに高額な更新費用が発生するという構造的な問題を抱えています。

解決策

  • 直感的な2.5D/2Dマップデザイン立体的な複雑構造を持つ建物でも一目で理解できるよう、Material Design 3に基づいた2.5Dマップ(中央)と2Dマップ(右上)を組み合わせた画面構成を設計。
  • スマホ1台で手軽に導入できる「オートマッピング」高額なドローンやLiDARなどの特殊機材は一切不要。部屋にカメラを向けて歩くだけで自動的に3Dマップを生成する測量システムを開発。
  • どんなスマホでも使えるリアルタイムナビゲーションインフラ側の負担や高価なハードウェアに依存せず、あらゆるスマートフォンでハンズフリーの経路案内を実現。

提供価値と位置づけ

既存の施設案内サービスのような「一括導入で高額な初期費用がかかり、更新のたびにコストが膨らむ」仕組みを打ち破り、B2B2Cのサブスクリプション型プラットフォームとして提供します。

  • 施設側: CMS(コンテンツ管理システム)を用いた一元管理により、外注することなく自社で手軽にコンテンツ変更が可能。導入・運用コストを大幅削減。
  • エンドユーザー: 完全無料で、直感的かつ正確な屋内ナビゲーションと施設情報を取得可能。

想定利用者

  • 大型商業施設、複合ビル、駅、空港などの巨大空間を訪れる一般利用者(特に訪日外国人やバリアフリー案内を必要とする層)。
  • 施設の案内・運営コスト削減と顧客体験(CX)向上を目指す施設管理者および運営事業者。

技術構成

特殊なハードウェアを必要とせず、スマートフォンの標準的な機能と最新のソフトウェア技術を組み合わせることで高精度な処理を実現しています。

項目内容
種別屋内ナビゲーション&施設案内プラットフォーム
デザインUIMaterial Design 3(ユニバーサルデザイン、ダークモード対応、フォントサイズ変更、多言語対応)
位置推定・ナビPDR(歩行者自律航法)+位置情報校正(磁場マッピング・BLE・GPS・カメラ)
オートマッピングARCore(被写体深度を用いたポイントクラウド取得・空間重ね合わせ新手法による平面推定)
AI機能クラウド型(GPT-6 Luna) / エッジ型(Qwen3.5 4B)のハイブリッド構成
管理機能施設側一元管理用Web CMS

機能

1. 2.5D/2Dマップ & リアルタイムナビゲーション

立体的な構造を直感的に把握できる2.5Dマップと全体の把握に適した2Dマップを同時表示。GPSが届きにくい屋内空間においても、PDR(歩行者自律航法)と独自の磁場・位置校正ロジックを組み合わせることで、特殊なカメラ固定器具やセンサーなしで正確なハンズフリーナビゲーションを提供します。位置特定が難しい場所では、簡単な質問やスマートフォンの動作によって素早く位置確定が行えます。

2. マッピングスキャンシステム(自動3D測量)

専門業者への委託や高価なLiDAR搭載機器を不要にする画期的なマッピング機能です。ARCoreをベースに被写体深度からポイントクラウド(点群)を取得し、スキャン空間と位置推定を重ね合わせる新手法を導入。強力かつ可逆的な平面推定を計算・確定させることで、カメラを向けて歩くだけで素早く正確な施設マップを生成できます。

3. ユニバーサルデザイン&ガイドブック機能

施設内のショップや設備を深掘りできる「ガイドブック」機能を搭載。デザイン面ではMaterial Design 3に準拠し、ダークモード切り替え、フォントサイズ調整、多言語表示など、多様なユーザーがストレスなく利用できるユニバーサルデザインを追求しています。

4. ローカル/クラウド対応 AI Assistant

施設内でのあらゆる困りごとに答える「AI Assistant」を搭載。用途に合わせて2つのモデルを使い分けています。

  • GPT-6 Luna(API接続): 高度で柔軟な応答が必要な場合に使用。
  • Qwen3.5 4B(ローカルLLM): 端末内にダウンロードして動作。電波の届きにくい地下やオフライン環境でも高速に動作し、プライバシー重視のユーザーにも安心して利用可能な環境を提供。

開発・公開状況

  • プロトタイプ完成: 約1か月弱の期間でコア機能(オートマッピング・ナビゲーション・AI連携・UI設計)を備えたプロトタイプを構築完了。
  • 国のプロジェクトへの挑戦: 現在、IPA(情報処理推進機構)が推進する未踏的IT人材育成・創出事業「未踏アドバンスト」(2026年下期)へ応募し、審査待ちの状態です。
  • 今後の展望: 最終的なサービス化・社会実装に向けて、今後も数ヶ月にわたり新機能の追加開発および施設現場での実地検証を継続して実施していきます。

関連リンク

ポートフォリオサイト(プロジェクト詳細)

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