ランニングの未来へ。
視線を上げたまま、走る。
ARグラスに映る等身大のアバターが、3m先を並走する。数値を確認する必要はない。距離感だけで、ペースが分かる。
ランナーは、いつも「情報」と戦っている。
スマートウォッチやスマホアプリは便利になった。それでも、走りながら数値を確認する行為そのものが、ランナーの負担になっている。
視線移動がフォームを崩す
ペースを確認するために腕時計を見る。その一瞬が、疲労した後半のフォームを乱す要因になる。
数値の処理が脳を疲れさせる
「あと15秒上げる」という計算は、脚の動きに落とし込むまでに認知の負荷を生む。頭で考えるほど、走りは重くなる。
一人で走り続ける難しさ
設定したペースを一人で守り続けるには、強い自律心がいる。多くの場合、心が折れるのは体力の限界より先。
伴走の機会は限られている
誰かと一緒に走れる日は多くない。それでも、隣に誰かがいる感覚は、走りを続ける力になる。
数値の確認を、直感的な追随に変える。
AR技術で視界にアバターを投影し、「距離感を追う」という本能的な動きだけでペースを維持できるようにする。
直感的に差分を把握
距離感だけで、遅れているか進みすぎているかを瞬時に認識できる。計算する必要がない。
シームレスな補正
ペースの変動を途切れなく反映し、カクつきのない自然な追従感を実現する。
伴走による心理効果
足音・接地感を再現したリアルな挙動で、まるで一緒に走っているような伴走体験をつくる。
体験を支える機能
アバターの表現から、走行後の振り返りまで。
アバター・エンジン
- 半透明の等身大アバター表示
- 3m前方への先行追従
- 速度連動アニメーション
- 離隔時・待機時の自律アクション
AR HUD
- 周辺視野を妨げないレイアウト
- 距離・タイム・ペースの常時表示
- 走行振動を相殺するスタビライズ
- 環境光に応じた輝度調整
セーフティ・サウンド
- 信号・交差点の音声警告
- 足音・呼吸音のリアルな再現
- 周囲騒音に応じた音量自動調整
- コース逸脱時の自動ルート復帰
走行分析
- シンクロ率による4段階評価
- 気温を考慮した疲労推定
- 急停止・逸脱地点のログ記録
- 走行履歴の保存・振り返り
スマホアプリ
- ハイブリッド入力での目標設定
- 目標距離に応じたルート提案
- デバイス接続状況の一元管理
- 権限拒否時のフォールバック対応
拡張性
- 過去の自分とのゴースト走行
- ロード走への対応拡張
- HUD表示項目のカスタマイズ
- 継続開発によるアップデート
技術スタック
iPhoneとARグラスの2台構成。ソフトウェアは1つのアプリに統合されている。
デバイス連携
- Apple Watch任意接続。心拍・運動データを計測。
- iPhoneSwiftUI + Unity(UaaL)。GPS・HealthKit・UI・AR描画・アバター・HUDまで、処理はすべてここで完結。
- ARグラス表示専用・SDK非依存。映像をそのまま表示(USB-C / DP Alt Mode、1080p 60fps)。
- AirPods任意接続・音声出力。
iPhoneとARグラスは2台の機器だが、処理はすべてiPhone内で完結する。ARグラスは専用SDKに依存しない、表示専用のディスプレイとして機能する。
1つのXcodeワークスペース内で、ネイティブUIの操作性とUnityの描画力を両立させている。
使い方は、3ステップだけ。
走り出すまでの準備は、スマホの中で完結する。あとは、ARグラスをつけて走るだけ。
目標を設定する
時間・距離・ペース。前回の記録をもとに、スワイプでもタップでも、自分に合った方法で設定できる。
ルートを選ぶ
設定した距離に近いおすすめルートから選ぶ。気に入ったものがなければ、終了地点を指定するだけで自動生成される。
走る
ARグラスをつけて走り出せば、あとはアバターが先を導いてくれる。数値を見るために視線を落とす必要はない。
チーム
6名それぞれの専門性を持ち寄って開発している。
プロジェクトマネージャー
全体進捗・予算管理、外部パートナーとの交渉窓口
テックリーダー
座標予測エンジン・高精度フィルタリングの実装、技術責任者
メインエンジニア
AR空間描画、iPhone側メインアプリケーションロジック
サブエンジニア
Apple Watch連携、デバイス間通信の最適化
サウンドデザイナー
空間音響による足音・呼吸音の制作、オーディオエンジン実装
ARデザイナー 兼 QA
3Dアバターデザイン、実走テストによる品質担保
今後の展望
まずはトラックで、技術を確実なものにする。
制御された環境であるトラック走において、ARペーシング技術を完全に確立する。
ロード走への対応、過去の自分とのゴースト走行など、屋外での実用性を広げていく。
開発した技術とデータを、ソラド株式会社の基盤に乗せ、社会実装として継続させる。


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